いいことは、ゆっくりやって来る。
ここ神村学園高等部 武雄校舎は、今年四月で設立から三年目を迎えます。
この地域では初めての通信制単位制の高校だったこともあり、生徒にとっても、職員にとっても、舗装されていないデコボコの道を歩いているような二年間でした。
でも、だからこそ、素晴らしい出来事を体験することもできました。
前の学校ではほとんど登校できなかった生徒が、今では毎日通って来てくれています。いつもお母さんの陰に隠れていた生徒が、一人でしっかり登校してくれるようになりました。中学校卒業後、いったん社会人になったものの、自分の目標を見つけ、頑張っている生徒もいます。
生徒たちは変わります。一年、二年と、ゆっくり、時間をかけながら。
いや、変わったのではなく、本来の自分を取り戻したのかもしれません。
それを引き出してくれるのは、ほとんど例外なく、友だちの力です。
だから、私たちは、友だちづくりのための機会をできるだけたくさんつくることを、生徒たちに約束しています。
明けましておめでとうございます。
本年が皆様にとって素晴らしい年となりますように。
私たちもまた新しい一歩を踏み出します。
いいことはゆっくりやって来ることを信じて。
神村学園高等部 武雄校舎
校舎長 伊東秀基